Raspberrypi zero が680円と知って興味をそそられ購入してしまいました。ものは小さいのですが、USBコネクターが一つだけ、wifiもブルートゥースもないので、ネットワーク接続のためのLANアダプターかもしくはWifiのアダプターが必要です。さらにキーボードやマウスを接続するためにどうしてもUSBハブが必須です。
Raspberry pi3 BとACアダプターのセットとヒートシンクをまとめても送料込みで6,000円ちょっとです。何という世の中なのかと感心しながら注文しました。
昔、そう、一昔前です。あるものを作ろうとDIY店でカットしてもらったのです。組み立てずにしまい込んだままになっています。取り出してきてラズパイ用のケースを作ろうとカットするのですが、3mmのアクリル板は手応えがありすぎます。底板分1枚を切り出したところでさじを投げました。
レーザーカッターとはどんなものなのか、全く見たことがないのでどのようにデータを処理するのか考えが及びません。CADのデータが必要ならばお手上げです。ソフトがありませんから。フリーのソフトを入れるにしても使えるようになるまで日時を要するでしょう。webで色々見ているとイラストレーターのデータでよいらしいということが分かりました。
できあがったデータをプリントアウト、データをUSBメモリにコピーして材料と共に店に持ち込みます。営業しているかどうか心配だったので電話をすると、この日は夕方まで予約が埋まっていると言われてしまいました。気を取り直して夕方近くの時間で予約を入れ出かけました。
組み立てにはアクリル専用の接着剤(液)を使用します。横板になる部分を接着します。内側になる方の保護シートをはがします。組み合わせた部分が直角になるように位置合わせをし、しっかり押さえながら内側からこの部分に接着液を流し込みます。これに最も適しているのが注射器なのですが注射器を所持していることはあまりないと思います。
ケースが完成してから組み込むのが本当なのですが、このケースぎりぎりの大きさに作ってあるので上部から入れるのが不可能なのです。なぜなら各インターフェイスのコネクター部分が基板より外側に飛び出しているからです。底部から基板を一旦斜めにしてからはめ込みます。
我ながらいい形のケースができあがったと思っています。上蓋のことも考慮しながら、底板を取り付けた後でも上から基板を納められるようなサイズに修正するつもりです。インターフェイス側は隙間を空けられないのでGPIO側をあと3mmか5mmほど広げることとします。もちろんやすりで削る必要がないようにインターフェイス部分の穴の位置の修正もしなければなりません。
Raspberry pi3を購入
本体は極めて小さいのにその廻りに付けるものが大きくいかにも不格好極まりありません。設定終了後WiFiアダプター以外を取り外してWindows PCからリモートで操作できるのですが、それでもWiFiアダプターにはMicrUSB-USB-Aの変換ケーブルがぶら下がっているのです。
Raspberrypi zero w が入手できればこの問題点は解消されるのでしょうが、技適認証がなかなか受けられない模様でなかなか発売になりません。そこでつい気にるRaspberrypi 3に手を出だしてしまったのです。こちらはUSBポートが4つ、ネットワークのポートが備わった上さらにWiFiとブルートゥースが付いているのです。形は大きくなりますがzeroでの不満は一気に解消されそうです。そこでつい購入することになったのです。
裸で使用するのはちょっと
OSをインストールして使い始めたのですが、こんどは裸の基板が気になります。ラズパイを移動して置くときに下に金属がないかどうか,あるいは基板の上に何か導電性のものが被さりはしないかと神経を使います。なんだかんだ言って、むき出しの基板はどう見ても不格好でもあります。
そこで、ケースに入れることを考えwebで検索してみるのですが、これといったものが見つかりません。あれば、高価です。送料を含めると馬鹿にできません。ならば身近なものが使えないかと探してみます。名詞の箱がぴたりと収まるサイズではあるのですが、なにせ○十年も前のものなので品質が劣化していて手持ちのものは使えません。10個単位なら購入可能ですが、残りの9個が無駄になります。
ならば100円ショップかDIY店ででと、うろうろ探し回りますが、近所の店ではちょうどよいサイズのものが見当たりません。そんなこんなで裸のままほったらかしにしていたのですが、ふと、3mm厚のアクリル板があるのを思い出しました。
なければ作ろう
以前、知人からアクリル板をレーザーカッターで切ってくれるところがあると聞いていたのを思い出し、市内、レーザーカッターで検索するとそれらしき店が見つかりました。仮にその店がなくても探せばあちらこちらにありそうなので、とにかく図面を作ることにしました。
図面を作る
ケースをどのくらいの大きさにするか、なるべく小さい方がいい。で、ラズパイ3がぎりぎり入る大きさにする。高さは、何かの拡張基板を組み込むことを考えて高目にする。ヒートシンクを取り付けていても結構暖かくなるので真夏の気温を考慮すると換気の穴は必要。しかしそのためにぶつぶつ穴を空けたくないのでGPIOからフラットケーブルを取り出す穴を開けてそれを代用する。それぞれのインターフェイス用の穴はもちろん開ける。SDカードの抜き差しができるようにもする。
できあがったのが写真の図面です。持ち合わせたアクリル板の面積は十分過ぎるほどだったので2組分の材料を切り出せるようにレイアウトしました。
レーザーでカット
料金は10分で1,000円です。持ち込んだデータでカットをした場合にはいったいいくらなるのか大変気にはなるのですが、ここまで来たらもう、カットしてもらうしかありません。担当者は図面を見るなり、「これなら直ぐです。」実際に作業すると5分で終了です。それならばと用意していった別の材料もう2組分カットしてもらうことにしました。こちらは材料が最初のものより小さいので2枚に分かれます。図面もそれに合わせて2枚に分割してあります。
これは、持ち込む材料と図面のサイズがどれほどだったらいいのか不明だったのでB4サイズの図面とそれに近い大きさの材料、A4よりやや小さめの材料2枚とA42枚に分割した図面を用意してあったのです。
トータルの作業時間が11分で合計1,100円となりました。ラズパイケース4個分でこの値段ですから、思ったより大分安く上がりました。後半の図面が2枚に分かれている分は、それぞれの時間で端数が出たときに繰り上げされるため、1分増えたというわけです。最初の大きさのものをそのまま2回なら、1,000円で済んだのでしょう。
レーザーカッターは、行ってみればXYプロッターのペン先をレーザーに取り替えたようなもので、画像テータをそのまま印刷するような形になります。レーザーが当たったところが切断されるというわけです。
組み立て
接着剤に簡易型のスポイトが付いてくるのでそれを使用します。ただ、先を下の方に向けると液が流れ出てくるので分量を調整するのがなかなか難しいです。注射器なら角の合わせ目に正確に、必要な量を注入することができます。接着剤は透明なので余分に付いたとしてもそれほど汚らしくはならないのであまり気にする必要はありません。
4枚を全て接着します。できあがりは当然のことながら正確な4角形になっている必要があります。浅めの木箱の内側の角に材料をあてがい、しっかり押しつけながら作業すると正確に組み立てることができます。もちろん箱の角は90度になっているのが前提です。
ラズパイを組み込む
基板をはめ込む前でも後からでもかまわないのですが、2.6mmのビスを上側から差し込み基板の裏側にナットを2個取り付けます。これがスペーサーの代わりになります。基板が入ってから底板をあてがい、基板と底板をビスとナットで固定します。底板の穴に4本のビスがそれぞれ入るように位置を合わせて底板を取り付けます。
底板を枠板の底部に4辺ともしっかり密着させながら、接着剤を注入します。しばらく置いておいて完全に接着できたら、底部のビス4か所にナットを付けて基板を固定します。
ここまでできたところで上蓋を止める方法を考えていなかったことに思い当たりました。どうしたものか考えたあげく、蓋の裏側に持ち帰った材料の切れ端を貼り付けて下駄状にし、脇からビスで固定する方法にたどり着きました。端材ではなく最初からこの目的のために切り出すならケースの内側の寸法に合わせることができ、ビスで固定しなくとも済んだかもしれません。次回はこの分も考えて図面に追加するつもりです。
完成して
材料の厚みが3mmもあるのでそれぞれのコネクターがうまく使えるかどうか心配だったのですが、全く問題がありません。
これに味をしめてRaspberry pi zero用のケースも図面の中に入れておこうと考えているところです。
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